精霊の家

ogata_toshi2006-03-24

    

  
    spirit catcher


    ◇


「精霊の話」というのを考えていました。
知人の音楽会のパンフレットに物語を発表したのですが、今手元に冊子が無いので記憶で簡単に書きます。

木の精。
木の精霊は、やがてはほんとうの木になって定住するのですが、かけ出しの頃は歩いてる。
精霊は、最初は歩いて暮らしている。
最初とは言っても、最初の数百年から千年ちょいくらいまで。ずんずんあるいてる。
疲れると、何十年かに一度、木に登って安全にぐっすり寝る。何十年も歩きづめで疲れてるし数ヶ月は目を覚まさない。そして目覚めて、またどんどん歩く。
そして3000年ほどしたら、だんだん歩みを止めて、それぞれに長寿の木に成って行きます。

で、
そこでだ。
精霊が休みそうな木の上に、小屋を造って、その中に軟らかいベッドを用意する。
ある日、疲れた精霊が、木に登ってきて 家を発見中に入って「これはいい。最高じゃん♪」とベッドにゴロン。
爆睡。
その間に、ハシゴをはずしてしまう。

という寸法が、この作品。


精霊は、目が覚めても木から降りるに降りれず。
いつまでも滞在するはめに成って。
私の庭はずーっと、精霊の清らかなオーラに包まれるっ てわけです。



※コツ。
精霊は、多くの場合見えないので、ベッドの凹み具合や寝返りの動きなんかで、家の中にいらっしゃるかどうかを確認する。


※制作素材は、アトリエの庭の竹や木の枝だけを使用しました。