ogata_toshi2006-03-28

        
ceramic bowl


 
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私の作品は、だれでも手に入る素材を使用し、だれでも出来る技法でつくろうとしています。
デッサンやドローイングは、一般的な絵の具やら筆やボールペンやノート。街で買える粘土。技法的には「ひねり」と「板つくり」以外はほとんど使っていません。土の焼成方法は、もっとも一般的な焼き方によって作られています。

街の陶芸店で買えるもの。電気窯による酸化焼成

ですから、窯に入る前の段階までで、作品のほとんどが決定されています。



備前などの伝統陶芸をやってらっしゃる作家の方とも機会がある度に話すのですが、
炎芸術を徹底するためには、「田舎に住んで、登り窯を持つしかない」と常々思います。土を掘って、土をつくって。釉薬をつくって。
話を伺う度に、これは私がいくら電気やガス窯を使って、還元焼成したって、かなわないと思います。



ならば都市部では、土をつかった作品で、なにができるのか。

だれでも手に入る素材、だれでもできる焼き方、だれでも知ってる技法。
それをつかって、自分にしかできない表現を立ち上げることはできないだろうか。

を目指す…。
のだけど、「自分にしかできない」などと言ってしまうとハードルが高いし傲慢かもしれないので「自分らしい」とか言っています。だが、じぶんらしい…というのも、自分から言ってしまうとなんだか曖昧で気持ち悪い言い方。




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